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「【新卒】2018年採用の振り返りと2019年採用の見通し」

新卒採用を考えている企業の皆さまは、2019年4月に入社する際の採用活動(2019採用)について既に動いているという企業もあるかと思いますが、そろそろ検討を始めなければならない時期になってきました。ご検討は進んでおりますでしょうか?

今回はそんな皆さまに対して、2018年採用(2018年4月に入社する社員を採用する活動)の振り返りと2019年採用の見通しについてお伝えできればと思います。新卒採用活動を行っていない企業の皆さまは、今後の検討の材料にして頂ければと思います。

まず話しておかなければならない事は、現在の就活の流れについてです。大学3年生の3月に就職ナビ(リクナビなど)がオープンし、企業は学生とオープンに接点を持つ事ができるようになり、説明会・選考がスタートします。しかし、経団連に加盟をしている企業(いわゆる大手企業)は、6月からでなければ選考や内定出しができません。経団連に加盟していない中堅・中小企業やベンチャー・外資系企業は、これには当てはまらず、いつからでも説明会・選考をスタートする事ができます。

そういった状況の中、学生がどのように動いていたかを観る事で、企業の動きを推察してみたいと思います。

まずは、この数字から観ていきましょう。
『新卒採用における求人総数』と『新卒採用を行う学生の数』。前者は、その年に日本全国で新卒採用を行う全ての企業の採用人数を合計した数字という意味です。

ちなみに2018年採用の両者の数はどのくらいでしょうか?

前者のヒントとしては、2009年度の求人総数は約95万人でした。

正解は、約75万人。2009年採用というのは、リーマンショック前で、ここ20年で一番採用人数が多かった時期になり、その時期に比べると、実はまだそこまでではないというのが新卒市場の実態です。

では、後者の数字はどのくらいでしょうか?

正解は、42.3万人となります。ですので、学生も企業も選ばなければ、学生1人あたりに対して1~2社(正確には1.78社)の内定が出る計算になります。この1.78社という数字がいわゆる『有効求人倍率』になります。

求人数について従業員規模で観てみると・・・
・従業員数300人未満の会社の求人数は、42.5万人
・従業員数1000~4999人の会社の求人数は、13.4万人
・従業員数5000人以上の会社の求人数は、4.9万人

この数字を観ると求人総数の56%を300人未満の企業が占めており、中堅・中小企業は大手企業との戦いという側面が注目される事が多いですが、中堅・中小企業の中での競争という見方もできます。

次に観ていきたいのが『内定率』です。これは学生全体の内、どのくらいの学生が内定を持っているかという割合を示す数字になります。

3月末 4月末 5月末  6月末 7月末 8月末
6.3%  23.0%  53.3%  73.3%  78.9%  82.7%

ここでポイントとなるのが、5月末の数字です。例年に比べ、とても高い数字と言えます。先ほどお話したように大手企業は6月からでなければ内定を出す事が原則できないので、その前に中堅・中小・ベンチャー・外資系企業が先行して内定を出していたと推察できます。

2019採用も2018年採用と同じスケジュールになりますので、おそらく上記のような傾向は変わらないと考えます。となると、中堅・中小・ベンチャー・外資系企業は、就職活動の前半(3~5月)で勝負をかける体制で臨まなければならず、大手企業との真っ向勝負に挑まざるを得ません。そういった中、中堅・中小企業として、どのように迎え撃つかについては、私の次回のコラムでお伝えできればと思います。

【金入 常郎(かねいり つねお) 】
株式会社小宮コンサルタンツ コンサルティング事業部 チーフコンサルタント
早稲田大学社会科学部卒業。基幹システム(ERP)の導入コンサル及び、採用・教育コンサルを経て現職。これまで、基幹システム構築、業務改革、組織活性化、ブランディング、新規事業立ち上げなど様々なコンサルティングやプロジェクトに携る。現在でも、採用や教育など、お客さま先での各種プロジェクトの支援や会計、マーケティング、お客さま第一主義など、各種研修に携わっている。
■担当分野 採用支援、組織活性化、基礎力向上、各種プロジェクト支援

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