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内閣府『日本再興戦略2016』と中小企業戦略考 ~働き方改革と生産性の向上について~(1)

昨日3月11日、東日本大震災は発生から丸7年となりました。改めてこの7年、必死に生きてきた被災地の方々に思い致し、日本国民の一人として未来の社会課題に真摯に取り組んでいくことをお誓い申し上げます。

昨日、とあるサービス業(大手通信キャリアのショップ)に18年従事している友人と久方ぶりに食事し、思うことがあり、改めて「日本再興戦略」について中小企業の経営戦略との関係性に触れたいと思います。

「日本再興戦略」とは2016年安倍内閣で閣議決定した「日本再興戦略2016」を指します。戦略の要点は以下の3つ。
①新たな「有望成長市場」の戦略的創出
②人口減少に伴う供給制約や人手不足を克服する「生産性革命」
③新たな産業構造を支える「人材強化」

明治維新から150年。「日本再興戦略」はあの時代と同じく、民間の志士(=我が国421万企業のうち企業数で99.7%を占める中小企業)が主導して実践すべきものと考えています。上記①については、今年1月13日の日本経済新聞朝刊にもあった通り、スタートアップへのコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)を通じての投資額は日本企業の投資額(2016年)は681億円(殆どが大企業)に対し、米国企業1兆9000億円、中国企業は3400億円とだいぶ「新たな事業への挑戦」で遅れていることが露呈されました。②はまさに働き方改革と新テクノロジー導入を中心に取り組まれようとしているし、③は時代の転換点における「人材の教育」「学び直し」「パラダイムシフト(意識変革)」が本丸であると考えています。

昨日の友人との会話に話を戻します。この友人は低迷店を一気に全国トップレベルの業績に変革した経験もある40代の辣腕マネジャーであるが、話によると、この数年で提供するサービスは携帯端末の販売から保険の勧誘など多種多様に拡大し、「何をしたいのか分からない」状況とのこと。一番の悩みは20代の若手の「働く意識」の低さだという。何が低いのか、というと一人ひとりのお客様に合わせたサービス提供が出来ない、とのこと。所謂マニュアルに沿った定型的なサービスしか行えない若手が増えていると云うのだった。
仕事柄こうした問題は確かに様々な現場で見聞します。そしてこの問題は「働き方改革」にみる各企業の取り組みの巧拙にも大きく関連しているように思うのです。つまりその「本質」はどこにあるのか、という視点です。「働く時間」は本質ではありません。仕事の「意味」が問われているのであり、そのことを忘れては生産性は今以上に決して向上することはありません。(次回に続く)

【熊田 潤一(くまた じゅんいち) 】
株式会社小宮コンサルタンツ コンサルティング事業部
高崎経済大学経済学部卒業。教材メーカーにて営業所長、支店長を歴任し、組織変革や営業育成で実績を残す。その後、NTTラーニングシステムズ株式会社、三越伊勢丹ヒューマン・ソリューションズ株式会社にて人材・組織開発コンサルティング事業の立ち上げに参画。自らも法人営業、コンサルタントとして多様な企業の課題解決、研修講師、ファシリテーターに従事。主に企業文化創造、人材開発の側面から経営支援を行う。
■担当分野 経営理念及びビジョンの策定と浸透策、人材開発、組織開発、インナーブランディング、営業パーソン育成、次世代リーダー育成等

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