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運動会から考えるビジネス戦略

皆さん、「戦略とは何か?」と聞かれたら、何と答えますか?
戦略とは、外部環境・内部環境を紐とき、何をやるかやめるかを決める事です。5月から6月にかけて学校では運動会が行われるシーズンですね。今日は、そんな運動会にまつわるビジネス戦略に関するお話をご紹介したいと思います。

運動会などのスポーツイベント。その時に目にするのが、写真を撮影するカメラマンたち。子どもたちのがんばっている姿を、写真に収める重要な役割です。私の娘の小学校はマンモス校で、1000人以上の生徒がいることもあり、カメラマンも4~5名ほどで対応を行っていました。「街の写真屋さんには、こんなにカメラマンいないはず。
こういったカメラマンは、どういったところにお願いをして来てもらっているのだろうか?」疑問に思った私は、少し調べてみたところ、こんな会社を見つけました。「株式会社フォトクリエイト」プロカメラマンをネットワーク化し、派遣をしている会社です。プロのカメラマンは、仕事を取ってくる事が簡単ではなく、ファッション誌などで活躍できるカメラマンは一握り。生計を立てるのが難しい職業でもあります。そうしたプロカメラマンをネットワーク化し、運動会へ派遣していたのでした。
「一方で運動会の撮影なら、街の写真屋さんでもいいのではないか?」そんな疑問を持った私は、さらに調べてみると、この会社、撮影した写真をタイムリーにネットにアップして、そこからスムーズに写真が選択・購入できる仕組みを持っていました。
街の写真屋さんですと、写真の選択・購入までスムーズに行える使い勝手の良いサイトは持っておらず、そういったサイトをつくるとしても、資金的にも技術的にもハードルが高いと言わざるを得ません。

プロのカメラマンたちの撮影なので、写真の品質がグッと上がり、被写体であるイベント参加者の満足度が上がる。そして、すぐにネットを見て、写真を選び、購入できるという便利さがある。なので、写真購入へつながりやすくなる。ここがこの企業の強みであり、差別化ポイントになっていました。

もう少し調べてみると、この会社は運動会だけではなく、マラソン大会や地域イベントなど年間4万5000件以上のイベントで撮影を実施しており、大きなシェアを持っている事もわかりました。

「スポーツイベントにおけるニーズ」と「プロカメラマンのニーズ」を読み解き、街の写真屋さんとの差別化を図った。そして、ネットという強みを活かし、戦略を組み立てたこの企業。運動会という何気ない日常の中にも、ビジネス戦略のヒントは潜んでいます。

【金入 常郎(かねいり つねお) 】
株式会社小宮コンサルタンツ コンサルティング事業部 チーフコンサルタント
早稲田大学社会科学部卒業。基幹システム(ERP)の導入コンサル及び、採用・教育コンサルを経て現職。これまで、基幹システム構築、業務改革、組織活性化、ブランディング、新規事業立ち上げなど様々なコンサルティングやプロジェクトに携る。現在でも、採用や教育など、お客さま先での各種プロジェクトの支援や会計、マーケティング、お客さま第一主義など、各種研修に携わっている。
■担当分野 採用支援、組織活性化、基礎力向上、各種プロジェクト支援

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