ホーム > コンサルタントによる<知恵のバトン> > 経営計画うまく回っていますか?

経営計画うまく回っていますか?

普段から沢山の経営者・経営幹部の方とお会いしますが、その中で「どのように経営計画を運用していますか?」という質問をすることがあります。すると意外にも多くの企業で業績目標は決めるけど、「経営計画は作っていない」、もしくは「経営計画は作っているが作りっぱなしで終わっている」という声がとても多いです。

私はこれまで30社以上の経営計画策定と実行に携わってきましたが、経営計画のポイントは3つあります。

一つ目は『重点方針を決める』ことです。お客様や競合他社の動向、規制などを分析する「外部環境分析」、自社の強み・弱みを分析する「内部環境分析」など様々な観点から自社の5年後・10年後のあり方を検討し、そこから今後重点的に実施していく重点方針を決めます。なお、重点方針とは“A事業の売上を拡大する”、“不良品率を下げる”、“海外展開を進める”など、会社の方向性なります。

二つ目は『方針の具体化』です。ある程度方針を決めている会社でも、これが出来ていない会社が非常に多いです。例えば“お客様満足度を向上させる”という方針を立てても、それだけだと何をして良いのか分かりません。気合だけ入って何となく一年が過ぎていきます。お客様満足度を向上させるなら、例えば社員の商品知識、業界の専門知識を高める、そのために四半期に一度社内で勉強会を実施する、という行動レベルまで落とし込む必要があります。方針は、担当と時期、具体的な行動目標を決めたアクションプランに落とし込んで初めて計画になります。

そして三つ目は、『進捗管理』です。人間は合理的な生き物なので、評価されることから優先して取り組みます。だからチェックしてもらえないことはなかなか本気になって取り組んでくれません。立てた計画を社員が全く実行していないと嘆く経営者がいらっしゃいますが、それは途中でチェックしない経営者にも問題があると思います。日産のカルロス・ゴーンさんと一緒に仕事をされていたという方にお聞きした話ですが、ゴーンさんは指示したことを、後日どうなったか100%チェックするそうです。だからゴーンさんの指示は必ず実行するということでした。アクションプランも立案したら定期的に進捗管理しPDCAを回す仕組みを作る必要があります。

 

今年もいつの間にかあと2ヶ月強。来期に向けて経営計画をどう作成し、運用していくか考えてみてはいかがでしょうか。

【平野 薫(ひらの かおる) 】
株式会社小宮コンサルタンツ コンサルティング事業部
宇都宮大学卒業。キユーピー株式会社、株式会社帝国データバンクを経て現職。帝国データバンクでは年間約400社の調査を実施。優秀調査営業社員に選ばれ社長表彰を受ける。現在は上場企業や公的機関などの幹部・管理職を対象とした教育研修、および企業戦略の立案など各種コンサルティングに携っている。
■担当分野 経営戦略、財務会計、管理会計、マクロ経済、与信管理

  • twitter
  • Facebook
  • Google+
  • LINE