いまだに「圧迫面接」していませんか?


仕事柄、お客様の人材採用のアドバイスをすることもありますが、採用担当から依頼され、弊社のコンサルタントの採用面接をすることもあります。一般的に考えて採用面談の一番の目的は、採用候補者の方の考え方や人柄、スキル、ポテンシャルが自社の求めているものに合致しているか見極めることだと思います。しかし、ここ数年、私が採用面接をする一番の目的は見極めではありません。それでは何かというと、採用候補者が小宮コンサルタンツに入って仕事をしたいなと思ってもらう“惹きつけ”です。
昨今の人手不足は皆さんご存知の通りですが、有効求人倍率で見ると2019年9月で1.57倍。つまり仕事したい人100人に対して157人分の仕事がある状態です。今年の前半は1.63倍まで上昇しており、現在の水準もバブル期のピークを大きく上回り、高度成長期以来の水準となっています。企業としては求める人材を確保することに苦労している反面、雇用される就業者側からしてみると、沢山の企業の中から自分が行きたいと思う企業を選ぶことができる、いわゆる「売り手市場」の状況です。特に人柄も良くポテンシャルの高い就業者は就職活動を始めると沢山の企業からオファーが殺到します。
そのような状況は弊社(小宮コンサルタンツ)に応募していただく候補者も同じで、本当に入社して欲しいと思う人材には沢山の企業からオファーが出ます。その中で弊社を選んでもらう、もしくは選考を進めたいと思ってもらうための私の役割が面接での“惹きつけ”です。弊社の仕事の実態や働き甲斐、良い面も悪い面も包み隠さず正直に話します。(勿論、経営コンサルタントとして活躍していただくために考え方やスキルなどを見極めるプロセスは私の担当する面接の前と後で入念に実施します。)
かつては採用面談というと企業側が候補者を一方的に見極めるという意味合いが強く、ストレス耐性や志望度の強さを測るなどの理由で圧迫面接も頻繁に実施されていました。しかし、高度成長期以来の経験したことのないほどの人手不足の世の中でかつてと同じようなやり方で採用面接をしていたら応募者からも世の中の変化についていけていない企業という烙印を押され、向こうからお断りされるのがオチだと思います。
採用に限らず、企業を取り巻く利害関係者は全て環境に合わせて変化します。マーケティングの感覚はお客様だけでそのような全てのお客様に対して持つべきです。
【平野 薫(ひらの かおる) 】

株式会社小宮コンサルタンツ コンサルティング事業部
宇都宮大学卒業。キユーピー株式会社、株式会社帝国データバンクを経て現職。帝国データバンクでは年間約400社の調査を実施。優秀調査営業社員に選ばれ社長表彰を受ける。現在は上場企業や公的機関などの幹部・管理職を対象とした教育研修、および企業戦略の立案など各種コンサルティングに携っている。
■担当分野 経営戦略、財務会計、管理会計、マクロ経済、与信管理

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