ホーム > コンサルタントによる<知恵のバトン> > 理念・ビジョンの浸透のためのヒント『期待の力』

理念・ビジョンの浸透のためのヒント『期待の力』

                     【コンサルタント:金入 常郎】

 「理念やビジョンを組織に浸透させる事」を重要ではないという経営者は少ないと思います。一方で理念やビジョンの浸透に対して、充分に検討し、手間や時間をかけているという経営者も少ない事を、これまで組織強化の観点から100社以上の大手企業・中小企業を観てきた中で感じています。今回は、今手掛けている「中小企業の若手社員の戦力化」の仕事の中から、理念・ビジョン浸透のための1つのヒントをご紹介したいと思います。 

今回、ひとつの試みとして、若手社員の上司の方から、部下である若手社員の方へ「ねぎらい」や「今後に対する期待」などについてのコメントを事前に書いて頂き、その内容を後日、若手社員の方々にフィードバックするという事を行いました。その結果、若手社員の方々は、一様に喜びに溢れた充実した表情を浮かべ、中には感動を抑えきれず、涙目になっている方もいました。とても印象的な光景でした。 実は、この光景、ある程度、予想したものでした。というのは、以下のような事実があったからです。

 ・この仕事をスタートさせる前に、若手社員の方々に話を聞いたところ「上司からねぎらいの言葉や期待の言葉をかけてもらった記憶がほとんどない」という事実。

 ・上司の方にコメントを書いて頂いた後に話を聞いたところ「ここまで真剣に部下の事を各論で前向きに考えた事がなかった」という事実。

 ・事前に書いてもらった上司のコメントを経営者に確認して頂いたところ「理念やビジョンとズレていない」という事実。

 そして、これらの事実から考えた仮説が、上記の試みの「期待のフィードバック」だったのです。これらの事実は、この企業だけに起こっている事なのでしょうか?少なくとも、私がこれまで観てきた中小企業には、こういった事実が少なからず存在していました。改めて、この試みから学んだ事は・・・ 

(1)それぞれの社員に対して何を期待しているか?=理念・ビジョンを各論(社員一人一人)に落とし込む事を行う。 

満足と感動
(2)その期待を日常的に伝え続ける。またはその仕組みをつくる。 

(3)そうする事で、社員の目が輝く=自社で働く意義を感じる=理念・ビジョンが浸透していく。

弊社の取引先の神奈川ナブコ様が実行している「お客さま第一主義実践計画表」での経営者や上司の方からのフィードバックコメントは、まさにこの3つの事を実現していると考えています。理念・ビジョンの浸透について、一歩踏み込んだ取り組みを始めてみてはいかがでしょうか?

【金入 常郎(かねいり つねお)】
株式会社小宮コンサルタンツ コンサルタント
早稲田大学社会科学部卒業。基幹システム(ERP)の導入コンサル及び、採用・教育コンサルを経て現職。これまで、基幹システム構築、業務改革、組織活性化、ブランディング、新規事業立ち上げなど様々なコンサルティングやプロジェクトに携る。現在でも、採用や教育など、お客さま先での各種プロジェクトの支援や会計、マーケティング、お客さま第一主義など、各種研修に携わっている。
■担当分野 戦略立案、組織強化、採用支援

  • twitter
  • Facebook
  • Google+
  • LINE