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第4次産業革命と企業文化 ~いま取り組むべきことは何か(1)~

この原稿を書いている今日(平成29年9月11日)は、丁度あの東日本大震災から6年半を迎えた日です。岩手県三陸育ちの私でなくとも、多くの方があの現実を目の当たりにして「何か力になれることはないか」という一心で、自己に潜在していた「世のため人のための心」を胸に抱いたのではないでしょうか。あのとき以降、一部の有識者から「戦後から災後へ」という言葉が生まれ、「絆」という言葉とともに死生観にも似た日本国民の精神性の変化が論じられていたのを記憶しています。個人的には変化というよりも、原点回帰に近いものとして受け止めていました。
専門家によれば、世界で起こるマグニチュード6以上の地震の約2割が日本で起きているとのこと。そのたびに祖国の人々は助け合い、人間として生きることの本質的な意味を問い直して来たのではないでしょうか。

あれから6年半、いま私たちはテクノロジーの進化によって大きな変革の時代の中にいます。ここ数年ではその激動さや不透明さなどを表すVUCAの時代などとも言われます。それはビジネスのみならず人生100年時代ともいわれる「生き方」をも含めた変革とされます。例えば今後10年~20年で約半分の仕事が自動化される、また10年後の新卒者の就業先は6割が現在は存在していない職業だとされます。つまり中学生以下の子供たちが社会に出る頃には、いまとは大きく違う景色を眺めていることになります。大切なことは、その景色はいま社会で活動している私たちが創るということです。第4次産業革命と言われる現在の特徴は、その変化のスピードが格段に速いことに特徴があります。私たちもこの20年近く情報革命という第3次産業革命を体験してきました。この間の進化の速度はマウスイヤーと表現されましたが、いまやさらにその先をいく変化速度の中を生きることになります。目下、私が預からせて頂いているお客様への研修やプロジェクトのそのたびに目の前の皆さんと対話するのは、「環境が変化しても失ってはいけないもの」、或いは不肖ながら「人間の可能性」「人間の本質」というテーマです。(次回、この問いがどのように企業文化と関連して企業と社会の発展に貢献できるのか、事例に触れたいと思います。)

今もって、この時代に生きていることの意味を、あの震災で自衛隊の方々や地元の消防団、役所の方々、そして多くの企業がとった行動に思い致すとき、未来の子供たちが眺める新しい景色を良きものにするための大切なメッセージがそこにあるように思うのです。

【熊田 潤一(くまた じゅんいち) 】
株式会社小宮コンサルタンツ コンサルティング事業部
高崎経済大学経済学部卒業。教材メーカーにて営業所長、支店長を歴任し、組織変革や営業育成で実績を残す。その後、NTTラーニングシステムズ株式会社、三越伊勢丹ヒューマン・ソリューションズ株式会社にて人材・組織開発コンサルティング事業の立ち上げに参画。自らも法人営業、コンサルタントとして多様な企業の課題解決、研修講師、ファシリテーターに従事。主に企業文化創造、人材開発の側面から経営支援を行う。
■担当分野 経営理念及びビジョンの策定と浸透策、人材開発、組織開発、インナーブランディング、営業パーソン育成、次世代リーダー育成等

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