「採用力」向上のための3ステップ

「人の採用は上手くいっていますか?」
採用の話になると、「人手不足で困っている」「募集しても人が来ない」と嘆いているのをよくお聞きします。
今、国内の求人倍率は全体で1.6倍を超え、地域や業種によっては2.0倍を超えています。日本の生産年齢人口は1995年の約8,700万人をピークに減少し、30年には7,000万人弱まで減少する見通しです。売り手市場は今後も続き、人材獲得の競争は激しさを増していくことが予想されます。
近年、採用を取り巻く環境は急激に変化をしてきました。
その1つはインターネットの普及です。学生や転職希望者が得られる情報量が増え、他社との比較が容易にできるようになりました。手書きだった履歴書・エントリーシートなども、WEB上で応募できるなど効率化されました。つまり、1人が面接を受ける企業数が増えたことで、企業にとっては、より多くの企業と比較されることになります。
働く人の意識や働き方の変化もあります。終身雇用という考え方は少なくなり、企業を選ぶポイントとして、「給与」や「出世」よりも、「自分がやりたい事ができるか」「自分の価値観と会社の考え方が合うか」などが重視されてきています。
個人に合わせて働き方が選べるように、テレワークの導入や、時短勤務ができる企業も増えています。

私は、採用力というのは、「採用力 = 企業の魅力 × 魅力の伝達力」で表せると考えています。
ポイントは、①「誰に」②「何を」③「どのように」伝えるかです。
①「誰に」は自社で採用したい人材像を明確にすること。「コミュニケーション力がある人」「明るい人」という曖昧なイメージではなく、具体的に「自社で活躍できる人材はどんな人か」を考えることが大事です。道を歩いていて「そこのあなた」と声をかけても振り返ってもらえませんが、「そこの白いコートをきて、赤いマフラーをした、背の高いあなた」と声をかけた方が、振り返ってもらえる可能性が高いのと同じです。
②「何を」はその候補者に伝えたい、自社の強み・特徴を整理し、その強みを他社に負けないぐらいまで磨き続けることです。
③「どのように」はメディアや媒体をどう活用するかです。
自社のHPも重要です。今はスマートフォンでHPをすぐに見ることができます。HPのことは担当者に任せている経営トップの方もいますが、HPで自社の魅力が十分伝っているか、見返してみるだけでも採用募集に変化があります。

採用力を向上させる上で大事なことは、企業の魅力が先で、次に魅力の伝達力を伸ばすということです。採用に困ると、伝達方法、いわゆる媒体や仲介業者にばかりとらわれがちです。いくら魅力の伝達力を伸ばしても、会社の魅力がゼロであれば、集まった人が入社してくれることはありません。
採用力を一朝一夕で伸ばす魔法のようなことはできませんが、良い会社を目指していけば、おのずと採用力も向上していきます。
次の時代に自社を支える人材を採用するために、平成最後の年末年始に、採用について考えてみてはいかがでしょうか。

【野間 健太郎(のま けんたろう) 】
株式会社小宮コンサルタンツ コンサルティング事業部
中央大学経済学部卒業。人材スカウトのレイスグループ、タナベ経営を経て現職。 タナベ経営では最年少チーフコンサルタントとして、業界問わず様々なコンサルティング業務を経験し、セミナー部門のチーフとしても実績を残す。 現在は採用や事業承継など、組織・人事分野を中心に、経営戦略や事業戦略、中期計画の策定、新規開拓営業支援、ブランディング戦略など各種コンサルティングに携わっている。
■担当分野 企業診断、採用支援、事業承継、人事評価制度策定、経営戦略、中期計画策定、ブランディング戦略、新規開拓営業支援、新規事業開発、各種プロジェクト支援 等

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