新聞の内容が頭に入ってこない方へ

今回は新聞の内容が頭に入ってこない、新聞講読が継続しない、といったよくあるお悩みについて考えてみたいと思います。
もちろん、毎日新聞を読んでいる、かつ、読んだ内容がビシッと頭に入っていらっしゃる方もいらっしゃいますのでそのような方は自社の社員さんなどを想像してみてください。

コンサルティングの現場や研修などでこの問題に関する質問をいただくことがあり、いろいろと理由を考えていますが、文字制限の都合上一番大きいと思われる理由について記載します。
その理由とは、「新聞を読むという目的の欠如」です。新聞を読んだところで「自分に当面役に立たない」ということです。

ここで、私がコンサルタントとしてお薦めしていることは「新聞を読む切実な目的を作る」ということです。
経営者、経営陣の方であれば、経営戦略・計画の策定段階における情報収集や、策定後の戦略・計画におけるPDCAの段階で外部環境の動向を把握するためにも新聞などの情報収集にアンテナを立てざるを得ない状況になるでしょう。将来を描くことによって経営に仮説を立てるということです。
その際に、経営戦略や計画の策定内容が、諸々の外部環境にどのように影響を受けるのかといった因果関係がある程度頭に入っていることも大切です。
目の前を通り過ぎる情報と、経営の仮説との関連性・因果関係が理解できなければ適切なアンテナが立てられないからです。

社員の方などに対しては、弊社のセミナーや研修などでやっているように定期的な発表の場を設けるということもその目的づくりの一つです。
ただ、なるべくであればもっと切実な目的をお客様の状況に合わせて設定できれば、より効果的です。
経営に対する意識が高い方には、経営者の方と同じく自社の会社の方向付けに関する仮説を検証するための検証ポイントをリストアップいただき、その検証ポイントを検証しうる記事をピックアップして定期的に説明いただく取り組みが有効な場合もあります。
また、株式などに投資をする、ということも投資をした会社などの主体に対してより自分事として捉えられることとなりますのでアンテナが広がることにもなるでしょう。(ただし、この記事を読んで投資をして損をされた場合に、その責任は一切・・・(後は、小宮の常套句です 笑))

新聞を読んでも頭に入らない人は、新聞の内容が必要ない部分ということで脳のフィルター機能(RAS:ご興味がある方は改めてご説明申し上げます)によって切り離されている可能性があります。
お客様の事や、そのお客様が現在、及び今後おかれる社会情勢のことを「自分事」として関心を持つことができれば、フィルター機能を制限し頭に入ってくる内容が拡張されてくることでしょう。
弊社の小宮で言えば、経営実践セミナーや各種執筆、社外役員や顧問など、お客様に向けて必要な情報のアンテナが立っているためフィルター機能が拡張されて頭に入ってくる情報量が同じ新聞であったとしても相当に頭に入っていると考えられます。要は新聞をインプットする目的が多い≒アウトプットの場面が多い ということです。

経営についてやその他のことについてご自身としての仮説を持つことによって、「仮説を検証する」アンテナが張られます。
その仮説の幅と経営やその他の目的とのつながりについての理解を広げることによって、検証すべき仮説の幅も増えます。
是非、新聞だけでなくとも同じようにインプットの悩みを持たれていらっしゃる方、またはそのような部下・同僚がいらっしゃる方は意識してみていただけると良いかと思います。仮説の検証、ということが新聞やその他のインプットのアウトプットになるということでもあります。

そして、お客様第一の心で働きがいを高めるということは、アウトプットに対するモチベーションを高めることになります。そのため、お客様のためのアウトプットのためのインプットの一つである新聞の購読についても意欲的に取り組め、かつ頭に入っていきやすくなることと思います。

【新宅 剛(しんたく ごう) 】
株式会社小宮コンサルタンツ コンサルティング事業部
中央大学経済学部国際経済学科卒業。アーサーアンダーセン税務事務所を経て、財務会計系のコンサルティング会社である株式会社エスネットワークスにて事業再生部門とM&A仲介事業を立ち上げ、軌道に乗せた後に小宮コンサルタンツ入社。経営者に寄り添うコンサルタントという側面と、社内起業家という二つの側面を持ちながら経営コンサルタントとして、戦略の立案推進、経営計画の策定や実行支援、新規事業策定支援、財務戦略・資金調達支援、事業再生コンサルティング及びM&Aの支援も通じた総合的な支援を行っている。中小企業診断士、税理士試験合格者。
■担当分野 経営コンサルティング全般。戦略策定支援、経営計画策定支援、PDCA推進支援、M&A戦略・実行支援、事業再生支援等 等

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