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『なれる最高の自分』と『一歩踏み込む』

私は、講演などで「仕事で自己実現をすることが大切」とよくお話します。仕事を好きか嫌いかに限らず、ほとんどの働く人は、人生の一番良い時間帯を仕事で使うわけです。その仕事で「自己実現」ができないのは、とてももったいないことだと私は考えています。その「自己実現」とは「なりたい自分になる」ということでしょうが、その大前提は「なれる最高の自分」を目指すことだと私は思っています。その際にとても大切なこは、自分にとって「なれる最高の自分」とは何かを考え、その目標を持つことです。

私が好きな言葉に「散歩のついでに富士山に登った人はいない」というのがありますが、人はどのような目標を持つかで行き着くところが違うとつくづく思っています。

皆さんはどんな目標をお持ちですか。安定した仕事をしていると、目標を持たなくても、毎日が無事に過ぎていきますね。しかし、それでは、せっかく達成できる人生の目標、つまり「なれる最高の自分」を忘れてしまうことにもなりかねません。毎日、目の前のことを一所懸命にきちんとこなしていくことは、とても大切なことです。しかし、それでは、毎日必死に近所を「散歩」しているだけかもしれません。アメリカのルーズベルト大統領は「足は大地に目は星に」と言っています。せっかく、一所懸命働くなら、何か目標、それも遠くにある「なれる最高の自分」になるための大きな目標を持ち、それに向かって進んでいくほうが、人生がより充実するのではないでしょうか。

私ごとで恐縮ですが、私は、長い間「単著で100冊出版する」という目標を持っており、それを公言していました。最初は、多くの人が、はっきりとは言わないものの、「無理だろう」と思っていたと思います。しかし、おかげさまで3年前にそれを達成し、今は130冊を超えました。今では、「次は200冊だね」と言ってくれる人も少なくありません。

人は、思ったものにしかなれないのです。そういった意味で目標を持つということ、それも「なれる最高の自分」を意識した目標を持つことがとても大切だと思っています。

もうひとつ、大切なことがあります。それは「一歩踏み込む」ということです。毎日、目の前にあることをどんどんとこなしていかなくてはならないのですが、その際に、一歩踏み込めるかどうかが大切なのです。「もうこれでいい」と思うのではなくて「まだやれることがある」という視点で自分がやっていることを見ることです。もちろん、時間や経済的な制約はあります。私も少し大きな病気を経験したことがありますので、身体を壊すほどに仕事をしてはいけないと思います。しかし、制約の範囲内でも、もっとやれることはたくさんあるはずです。

「一歩踏み込み」ながら、「なれる最高の自分」を目指して生きていければ素晴らしいですね。

【小宮 一慶】

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