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ウイルス騒動で未来が早くやってきた


緊急事態宣言が全国の都道府県に出され、日本全体が少し落ち着かないように思えます。この状況を見ていて、私は、「未来が早くやってきた」のではないかと考えています。
当社(小宮コンサルタンツ)は15人の小さな会社で、以前から少し在宅勤務を行っていましたが、今では、感染防止のため、ほとんどが事務所には出勤していません。残りの人たちはすべて在宅勤務です。お客さまやスタッフ間の連絡はZOOMや電話、メールなどで行っています。朝礼もZOOMです。私も、出版社さんやお客さまとの会議などは最近はほとんどZOOMを使って行うようになりました。
今では、飲み会もZOOMでやる人も多いと聞きます。「働き方改革」で在宅勤務が進みつつありましたが、今回のウイルス騒動で、それが一気に加速しました。そして、私も含めた多くの人が感じていることだと思いますが、今までの事務所に集まってやる会議や出張というものが、なぜ必要だったのかを本気で考えるようになっています。おそらく、この騒動が終わった後も、少しは実際に会うということは戻ると思いますが、かなりの部分は行われなくなるのではないでしょうか。私はZOOMを使い始めたのは最近ですが、これで十分だと感じることも少なくありません。そうすると、この先に起こることは、オフィススペースの削減や出張の減少でしょう。
また、テレワークは団体作業には向きませんから、各人にやってもらうことがはっきりしますし、その前提として、だれに何をやらせるかも決めなければなりませんから、人のパフォーマンスや実力差がはっきり出るともいわれています。会社に出勤して、適当に人と話を合わせていたら何とかなったという人が、管理職も含めて淘汰される可能性もあります。
新幹線や飛行機も今はガラガラですが、通勤時間帯の電車も空いています。これも未来が早くやってきたと私は考えています。幹線道路や高速道路も空いています。ウイルス騒動が終われば、学生たちは通学を行いますが、それでも先ほど述べたように、テレワークが進む傾向は一気に進みましたから、元のように通勤をする人は減り、電車の込み具合も緩和されるでしょう。そして、日本は人口減少に突入しています。こうした在宅勤務のトレンドとは関係なしに、今後、大きく人口が減少していく中では、今の空いた車内は、実はしばらく先に普通に見える光景なのです。
ウイルス騒動の影響で、自動車メーカーが苦労をしています。中国から自動車部品が入らないので生産ができないことに加え、中国だけでなく、日本でも車の販売が大きく減少しています。これも、カーシェアが進み、若者が車をステータスシンボルと考えなくなりつつある中、未来が早くやってきているとも言えます。車の所有が減り、シェアで十分と考える人が増えれば、当然車の販売、ひいては生産も減るのです。
いずれにしても、ウイルス騒動で大変な時期ですが、少し長期的な視点で見ると、ちょっと違った見方もできますね。
【小宮 一慶】

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