満足と感動

研修でときどき「満足した商品やサービス、感動した商品やサービス」について発表してもらっています。そして、その後、グループディスカッションで「満足や感動の本質」について議論してもらいます。満足とはどういう場合に起こるのか、感動はどういう場合に起こるのかということです。

マーケティングの考え方に、お客さまは「潜在客→顧客→得意客→支持者→代弁者→パートナー」というふうに変わっていくというものがあります。潜在客がモノやサービスを買ってくだされば顧客です。その上の支持者というのは、店舗ロイヤルティやブランドロイヤルティが100%のお客さまです。たとえば、「百貨店だと○○しかいかない」とか、「化粧品だと△△しか買わない」という浮気をしない有難いお客さまです。

代弁者は「あの商品はすごかった」とか「あの病院へ行けば腰痛が治る」と言ってくれるようなお客さまです。口コミです。ネットの時代ということもあり、代弁者が増えると自然にお客さまが増えていきます。パートナーは、この会社が好きだからとお客さまを連れてきてくださったり、商品を本当に気に入って代理店になってくれたりする究極のお客さまです。

この際、満足しているお客さまは支持者にまでなってくれますが、代弁者やパートナーとなっていただくためには、感動が欠かせません。皆さんも感動すると人に話したくなりませんか。そういった意味では、お客さま満足度(CS)を高めることは大切ですが、お客さまの満足だけで満足しているのは自己満足だと思っています。感動がその上にあるからです。言い方を変えれば、満足は80点ですが、感動は100点だと思います。いかにお客さまに感動を与えられるかということが大切なのです。

先に説明した研修で、満足や感動の本質、つまり、どういうときに人は満足し感動するかを考えていただくのですが、その際にその前提として、自分が満足や感動した商品を先にあげていただくのです。本質を考える際の議論の前提とするのですが、結構問題が起こることがあります。かなり多くの場合、突然そのような質問をされても、満足や感動した商品やサービスを思い出せないことが少なくないのです。このメルマガを読んでいる皆さんも、最近満足したり、感動した商品やサービスをすぐに思い出せますか?とくに、感動したことを思い出せますか?

お客さまに満足や感動していただくには、それを提供している人が満足や感動を感じるということが大前提だと私は思っています。自分が満足や感動していないのに、人に満足や感動を与えるのは難しいのです。

でも、皆さんがもし覚えていなかったとしても心配はいりません。多くの場合、満足や感動をしていないのではなく、忘れているだけなのです。だから、私は、セミナーなどの受講生に、満足や感動したことをときどき手帳などにメモしておいてください、とお願いすることがあります。書きとめると結構、満足や感動をしていることに気づきます。皆さんの会社でも、小さなグループで、ひと月間ほど各人に満足や感動した商品を書きとめておいてもらって、その後グループ討議などをすると、その本質が見えてきて、お客さまに満足や感動を与えやすくなるかもしれませんね。

  • twitter
  • Facebook
  • Google+
  • LINE