ホーム > ビジネスに活かす“秘書力” > 名前を呼ぶことは、相手を大切に思う気持ちを表すこと

名前を呼ぶことは、相手を大切に思う気持ちを表すこと

秘書の仕事をしていると、多くの方とお会いする機会をいただきます。当社にお越しになるお客さま対応だけでも、1年でのべ200件ほど。他にもセミナー会場でお会いする方、研修にご参加いただく受講生の方、お電話やメールでやり取りをさせていただく方なども含めると、年間500人以上の方々と仕事を通しているでしょうか。

そんなやり取りの中で、私が大切にしているものが「名前」です。
 

来客には「○○さま、お待ちしておりました」、セミナー会場では「○○さま、本日はご参加ありがとうございます」等、その方のお名前を呼んでお声掛けすることを心がけています。お名前を付けて挨拶することで、「その他大勢」ではなく「自分に」挨拶してくれたという気持ちが強まり、より好印象を与えることに繋がります。

初対面の方とは、名刺交換をしますよね。最初は誰でも「○○さまとお読みするのですね?」等、名刺に書いてある名前に注意を向けますが、その後の会話でも相手のお名前を呼んでいますか。

せっかく名刺交換をして相手の名前を知ったのですから、その後の会話の中でも「○○さまはいかがですか?」等と相手の名前を呼ぶようにします。名刺交換をしたその場で、お顔を見ながら会話をし、お名前を呼ぶことで、より早くお名前を覚えられます。そして何より名前を覚えて呼んでもらったということは、大勢の中のひとりではなく、自分という存在を認めてもらえたということ。名前を呼んでもらえる心地よさは、呼んでくれた相手への好印象や信頼感に繋がります。
 

対面の場合だけでなく、電話やメールでも同様です。

お電話で相手が名乗ったら、「○○さま、お世話になっております」と応対します。「○○さま」の顔が思い浮かび、「○○さま」にはお世話になっているという気持ちを込めると、その気持ちが声に乗り、表情として電話を通して伝わります。通り一遍の電話対応とはまったく違うやり取りになります。

メールであっても、「○○さまにはいつもお心遣いいいただき、感謝しております」等、お名前をつけて感謝の言葉を述べると、より気持ちが相手に届くものです。

「人が言われて一番嬉しい言葉は自分の名前」だと教えてもらったことがあります。D・カーネギーの名著『人を動かす』にも、「名前は、当人にとって、もっとも快い、もっともたいせつなひびきを持つことばであることを忘れない。」とあります。大勢の人と出会う中で自分の名前を憶えて、名前を呼んでくれることは、決して当たり前のことではないからこそ、相手の名前を大切に思い、名前を覚えて呼ぶことは、その人を大切に思っていることを伝える行為になるのです。

【井出 元子(いで もとこ) 】
株式会社小宮コンサルタンツ
岩手大学卒業。株式会社リクルート入社後、出版・編集現場のIT化に携わった経験をもとにトレーナーとして転職、Apple認定トレーナー・日本印刷技術協会認定DTPエキスパートとして出版・印刷・音楽業界等でのIT指導や技術セミナーの講師を行なう。移動体通信業界では、販売員の育成や接客コンテントの審査員等を行なう一方、社内インストラクターの育成に当たる。
2008年小宮コンサルタンツ入社、小宮の秘書を務める一方、新人研修やビジネスマナー研修の講師を務める。財団法人、金融機関、医療法人、サービス関連企業にて、新入社員研修、ビジネスマナー研修を実施。秘書技能検定1級。

■ 担当分野 接遇マナー、電話応対、秘書、新人・若手研修
■ 研修、講演のご相談はこちら

■ コラム「ビジネスに活かす秘書力」へのご意見、ご感想をお聞かせください

  • twitter
  • Facebook
  • Google+
  • LINE