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人間関係を大切にする人は、“紹介”に表れる

秘書という仕事柄、“紹介”に関わることが多くあります。

「○○の方をご紹介いただけませんか?」と紹介をお願いする場合【紹介を依頼する立場】もあります。「○○の人をご存じだったら、紹介してもらえませんか?」という依頼をされること【依頼を受け、間に入る立場】もあれば、「こういうお話があるので、(貴社を)ご紹介してもいいですか?」という有り難い話をいただくこと【紹介される立場】もあります。

ほぼ毎日のように、“紹介”に関わることがあり、【依頼する立場】【依頼を受け、間に入る立場】【紹介される立場】それぞれを数多く経験しています。

この“紹介”こそ、関わる人の誠実さや信頼度が表れるものはないと痛感します。人とのつながりは財産ですから、人が人を紹介するというのは、自分自身の信用にも関わる重要なことです。だからこそ、そのとても大切な“人間関係”というものを、どのように扱う人なのかが、紹介の場面で浮かび上がるのでしょう。


 

先日こんなことがありました。

「○○をお願いできる人を紹介して欲しい」というご依頼を、A様からいただきました。B様がよいのではと思い、紹介する許可をいただいた上で、A様にご紹介しました。

ほどなくA様よりお礼のメールが届きました。
すぐにB様にメールで問い合わせをしたこと、まだご返事はいただいていないが、進展があったらご報告しますと、まずは状況をお知らせくださる内容で、間に入っている私が安心できるようにとの気遣いが感じられるメールでした。

その後少しして、再度A様からご報告をいただきました。B様との進捗をお知らせいただいた上で、双方の懸念点もあり、せっかくご紹介いただいたのに、お仕事をお願いできないかもしれないこと。その場合も、紹介者である私に迷惑をかけないよう誠意をもって対応しますと、そこまで配慮の行き届いたメールでした。

A様のように、ここまで丁寧に、進捗や事後のご報告までしてくださると、紹介した者としてはとても安心します。紹介には不安が付きまといます。そもそも依頼者のご要望に合う紹介だっただろうか。双方はうまくかみ合っただろうか。その後、よいお話に進展しただろうか。どちらかに失礼があったり、迷惑をかけたりはしていないだろうか。場合によっては、依頼した人、紹介した人双方から信頼を失うこともあり得るのですから、当然その後の進捗は気になります。

ご紹介の依頼を受けて人をご紹介すると、「ありがとうございました。後は直接ご連絡を取って進めます」というご返事をもらい、それで終わることが少なくありません。内容にも寄りますので一概には言えませんし、依頼する立場としては、これ以上相手に手間をかけないようにという配慮もあるのでしょう。それでも、間に入った者としては「あのご紹介、その後どうなったのだろう?」と気にかかるものです。

さらにこの件では、紹介したB様からも、丁重なご報告をいただきました。自分を紹介してもらったことへのお礼と、すでにA様からご連絡いただいたこと、今後どのように対応するかということまで、こちらも律儀なお人柄がしのばれるメールでした。


 

【紹介を依頼する立場】の方、【紹介される立場】の方、どちらもこのような対応をされる方だと、【依頼を受け、間に入る立場】としても、お声掛けいただいたことがとても嬉しく感じられるものです。お互いにとってよいご縁につながればと思いますし、何よりこういう方々であれば、今後も安心して人にご紹介できます。結果的にこういう人に、チャンスは多く訪れるのではないでしょうか。

つまり、自分が、【紹介を依頼する立場】になった時、【紹介される立場】になった時こそ、事後の対応が試さるとも言えます。【依頼を受け、間に入る立場】の方に、紹介してよかった、間を持ってよかったと思っていただけるように、適切なタイミングで、心を込めたお礼や報告をすること。人間関係を大切にするとは、まさにこのような行動に表れるのです。

 

【井出 元子(いで もとこ) 】
株式会社小宮コンサルタンツ
岩手大学卒業。株式会社リクルート入社後、出版・編集現場のIT化に携わった経験をもとにトレーナーとして転職、Apple認定トレーナー・日本印刷技術協会認定DTPエキスパートとして出版・印刷・音楽業界等でのIT指導や技術セミナーの講師を行なう。その後、移動体通信業界に転じ、販売員の育成や接客コンテントの審査員等を行なう一方、社内インストラクターの育成に当たる。
2008年小宮コンサルタンツに入社、小宮の秘書を務める一方、新人研修等の講師を務める。財団法人、金融機関、医療法人、サービス関連企業にて、新入社員研修、ビジネスマナー研修を実施。秘書技能検定1級。
■担当分野 接遇マナー、電話応対、秘書、新人・若手研修

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