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10の余力を生み出したら、何をしたいですか

新しい年がスタートしたばかり、と思っていたら、もう今月も残り10日を切りました。1年長いように思えても、1日1日はあっという間に過ぎていきますね。

秘書の仕事について、1年が過ぎた頃でしょうか。電話やメール、来客やお問い合わせ、次々と飛び込んでくる案件に対応していると、1日は目まぐるしく過ぎていきました。「今日も1日、忙しく働いたなあ」という心地よい疲れはあるのですが、ふと「今日1日、私は何をしただろう?」と振り返ってみた時、「これをした」というものが思い浮かばないことに気がつきました。もとより事務系の仕事についている人にとっては、仕事の成果は見えにくいものです。このままでは自分は、毎日忙しく、一生懸命に何の成果も実感できないままに、ただ慌ただしく毎日を過ごしていくのではないか。そんな不安と焦りを感じました。

その状態から脱するために考えたのが、10の余力を生み出すことでした。

今やっている仕事を100とした時、これを90にするにはどうすればいいかという、仕事の効率化です。これができれば、10の余力が生まれますよね。そうして生みだした10を使って、新たに何をしたら会社にとってよいだろう。自分は何をしたいだろう。これを毎年、目標を立てて、取り組み続けました。100の仕事を、来年も再来年も同じように100としてやり続けていたら、ルーティンワークからの脱却もなく、成長もありません。10の余力を作り続けていかないと、自分の仕事に先はないと感じていたからです。

そうは言っても日々、対応すべき仕事はたくさんあります。そのひとつひとつに懸命に対応していて、今日が終わり、明日が終わり、また1年が過ぎていきます。そしてまた年末が近づくと、「この1年、自分は何をしただろう?」と不安を感じることの繰り返し。だからこそ、「100を90にする!」「生み出した10で〇〇をする!」と自ら決意して取り組む必要があるのです。


まずは今やっている仕事を、振り返ってみましょう。やるべき仕事の項目を洗い出し、何にどれくらいの時間をかけているかを記録してみましょう。もっと早く、もっと効率よく、同じ(またはより高い)成果を上げる方法はないでしょうか。ちょっとした工夫で、簡単になることはありませんか。誰でもできるように共有できることもあるかもしれません。また、そもそもその仕事は、本当に必要な仕事でしょうか。自分なりのこだわりで時間をかけているけれども、実はそこまでのクオリティを求められていない場合もあるかもしれません。

そうして「10」を生み出すことができたら、何をしたいですか。日頃の仕事をしている中で、もっとこうだったらいいのに。こうなっていたら、みんなが助かるのに。そう感じていることの中に、あなたの力が活かされることのヒントがありそうです。また、お客さまから求められていることで、自分ができることはたくさんあるのではないでしょうか。

秘書やアシスタントは、「誰かのため」を常に考える仕事であり、相手に喜んでもらいたい、相手のためになりたいという気持ちで働いている人がとても多い職種です。一方で、「誰かのため」に「自己犠牲」を強いて働いている人も、少なくないようです。もし今、「自己犠牲」的な働き方をしていると感じているなら、今こそそれを変えるチャンスかもしれません。

【井出 元子(いで もとこ) 】
株式会社小宮コンサルタンツ
岩手大学卒業。株式会社リクルート入社後、出版・編集現場のIT化に携わった経験をもとにトレーナーとして転職、Apple認定トレーナー・日本印刷技術協会認定DTPエキスパートとして出版・印刷・音楽業界等でのIT指導や技術セミナーの講師を行なう。移動体通信業界では、販売員の育成や接客コンテントの審査員等を行なう一方、社内インストラクターの育成に当たる。
2008年小宮コンサルタンツ入社、小宮の秘書を務める一方、新人研修やビジネスマナー研修の講師を務める。財団法人、金融機関、医療法人、サービス関連企業にて、新入社員研修、ビジネスマナー研修を実施。秘書技能検定1級。

■ 担当分野 接遇マナー、電話応対、秘書、新人・若手研修
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