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早ければよい、とは限らない 無駄を生まない仕事のタイミング

「仕事は、締め切りギリギリになって慌てて仕上げることがないよう、早めに着手している。」
「締め切りに遅れることがないように、余裕を持って仕事をしている。」

もちろんそれは、正しいことです。
期限ぎりぎりに慌てて仕事をして挙句、ミスが発生、やり直しで結局締切に遅れて、関係者に迷惑をかけ、お詫び。そんな仕事をしてはいけないのは、言うまでもありません。

それはそうなのですが、では締切に遅れないために、「1ヶ月も先の仕事まで、仕上げてあります」というのはいかがなものでしょうか。


早く仕事をしすぎることが、実は仕事の効率を下げていることがあります。仕事を完了してから、実際の期日までに間があくと、その間に状況が変化して、修正が必要になったり、そもそもその仕事がやり直しになったりすることがあるからです。

例えば上司の出張時のスケジューリング。直前になってから、バタバタ準備したくないし、早く予定は確定させたい。その気持ちはよ~く分かるのですが、あまりに早くスケジュールを確定させて、交通機関などを手配してしまうと、時間が変更になったり、空いた時間に別件が入った時、手配したものをキャンセルして、再度予約し直すことになります。適切なタイミングで行なえば、一度で済んだ仕事が、早くやり過ぎてしまったために、余計な仕事を生み、さらに二度同じことをしなければなりません。無駄を生んでしまうのです。

もちろん手配が遅くて飛行機の予約が取れない、なんてことになっては困ります。ここまでには着手しなければいけないというデットラインは明確にしておきます。その上で、直前でもよいことは、可能な限り直前に、その仕事の最適タイミングで行なうことによって、仕事の無駄を生まないことにつながります。もし他にやることがなくて、先々の仕事にとりかかっているとしたら、そもそも担当している仕事量が少なすぎるということも考えられます。周りの人に声をかけてみると、もっと緊急性の高い仕事でサポートが必要な状況が起きているかもしれません。

最適タイミングで仕事をするためには、その仕事ごとに、自分の作業時間とスケジュールを正確に把握できていることが重要です。私はデスクにストップウォッチを置いていて、ルーティンで行なう仕事については、時間を計測していました。スマートフォンのアプリには、所要時間を項目ごとに記録できるものがあり、どんな仕事にどれくらいの時間がかかっているのかを、把握することができます。

自分は何の仕事にどれだけ時間がかかるかを正しく知り、自分のスケジュールのどこで、それを行なうかを決めて、予定に組み込むこと。最適タイミングで仕事を行なうことが、結果的に効率のよい仕事に繋がります。

 

【井出 元子(いで もとこ) 】
株式会社小宮コンサルタンツ
岩手大学卒業。株式会社リクルート入社後、出版・編集現場のIT化に携わった経験をもとにトレーナーとして転職、Apple認定トレーナー・日本印刷技術協会認定DTPエキスパートとして出版・印刷・音楽業界等でのIT指導や技術セミナーの講師を行なう。移動体通信業界では、販売員の育成や接客コンテントの審査員等を行なう一方、社内インストラクターの育成に当たる。
2008年小宮コンサルタンツ入社、小宮の秘書を務める一方、新人研修やビジネスマナー研修の講師を務める。財団法人、金融機関、医療法人、サービス関連企業にて、新入社員研修、ビジネスマナー研修を実施。秘書技能検定1級。

■ 担当分野 接遇マナー、電話応対、秘書、新人・若手研修
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